”フラッシュリーディング”だったろうか。大量の情報を受け入れるのに、集中して、でも1ページ1秒程度で”見る”読み方。
そんな読み方でも、脳はイメージを記憶するので、強く必要になった時に、潜在的に取り出せる...らしい。
「積ん読」にまみれて久しいのだが、今日の帰りは久しぶりに資料を読まずに良くなったので、10/15版の「
THE BIG ISSUE」を読んでいる。読みながらイメージしたのが、冒頭の”フラッシュ...”だ。
まずは、潜在意識に取り込んでおくのだ。と。
この雑誌は、ホームレスの自立支援を目的に刊行されており、原則として販売員登録したホームレスの皆さんからしか買えない。三鷹では、運良く販売員さんに出会えた時にしか買えなかったが、職場が新宿になり、晴れていれば大抵買える様になった。
つい買ってしまうのだ。「積ん読」にまみれているくせに。
面白いから。
巻頭の、芸能人インタビューなど、売らんかな(否定はしません。商売ですからね。)...のスポンサー配慮に溢れた紙面と違い、さっぱりした歯切れのいい記事が心地よい。
隠れたクリエイターの仕事ぶり、の連載や、テレビの裏話なども辛口で面白い。
その歯切れの良さは、この雑誌の中心記事となる「社会問題」テーマになると、むしろ凄みを伴ってくる。
思わず身構えてしまう「ホームレス」「貧困」、「格差社会」「子捨ての連鎖」「虐待」などなどのキーワード...。ときに想像を絶する事態を、淡々とすっぱり書いてしまう。
そこに、真実味と凄みを感じてしまうのだ。
迷路の様に入り組んで、シンプルには救いようの無い数々の事象たち。どれも、ちょいと手を出せばどうにか出来る問題じゃない。
気が滅入るハナシだけど、でも”おののけ!” ”おびえろ!” ”焦れ!”などとあおらず、
”淡々”と書かれると、取りあえず事実として、まずは知るだけ知っておこう、と、冷静に受け止められる。
まずは、潜在意識に格納しておこう、と。
”今すぐ、◯◯をしてください!!”というあおりは無い代わりに、じっくり潜在意識に浸透させて行く。充分読ませる紙面がそれを実現している。と、思う。
敬遠されがちな社会問題の、”フラッシュリーディング”を。
確信犯?
出版、文筆の世界には素人なので、笑止かもしれないですが...。
でも、きっとまた買う。(笑)